‘夢喰い’
人の心に付きまとい、人の心の弱さを笑い、人の心を盗み、人の心を喰らう怪人。
夢喰いを封じるべく、使用されし5つの宝石−ネメシス
宝石は空高く輝き、石の守人の力により夢喰いは宝石の奥深くに封印された
だが十年前。
宝石の意味を知らぬ2人の青年は2つの宝石を盗み、どこかに持ちさった
宝石の守人―ウルフドールの王女は嘆き、行方をくらませる
かくして幼きウルフドールの王女が生まれ、
幼き王女は前の王女の弔いに失くした2つの宝石を捜す
青年達は事の重大さに気付かず、愛すべき妹の元に帰らん
盗まれた宝石は祭壇に戻されることなく、やがてウルフドールの王女も自らの使命を忘れてしまう
先代の王女も白の宝石を持ち去ってしまい、
現在。夢喰いを封じる宝石は各地に散らばっている――……
.。*†*。.何時か絶望が光に変わるなら…Last Wish*UNION… .。*†*。.
隔離された無人島、グランドパレー。
あたし達の長い旅は、思えばこの任務を引き受けた時から、運命づけられてたんだろう――。
「…あんたに心配されたらおしまいだわ。あたし」
――Eve Roland
「土地とかに詳しい奴…誰か捕まえとくべきだったな……」
――Lower Madras
「頑張ろうよ。私も行くから」
――Marron Risterry
「その辺の地理に詳しい奴なら真っ先に逃げ出したくなる名前だぞ、それ」
――Lane Glowbaru
「たとえあたしがSAINT ARTS所属だったとして…あんた達になんか関係あるの?」
――Rine Alterm
「有難う。じゃあ宜しく。…えっと」
――Selsia Tigt
「…別に。気にしてない」
――Ashley
あたし達7人の小さな出逢いが、
やがて世界の大きな運命に結びつく――。
† T章 特別任務-グランドパレー- †
あたし達は無垢だ。そして浅はかだった。
何も知らずに、唯黒幕の手の内で踊っているだけだったんだ。
何も知らずに居た純粋な頃の自分を振り返り――恐怖に堕ちる。
「…そんな記憶は存在しない」
――Rit
「…だから、それ全部向こうに帰して置いて頂戴よ。あたしもう行くから」
――Noel Lila
「察しがいいんだな?――その通りだぜ!!」
――Keith Roydou
「でも、忘れないで?――牙を向く者は、何処にでも潜んでるって事」
――Helen
真実を知ったあたし達の逃げ道は、新しいunionの設立だった。
登録union名――WISH*UNION。
「寂しくなるわね」
「ありがとう。でも、行かなくちゃいけないから」
再会を心待ちしながら、今は彼等に別れを告げ――
私達は、次の道を進む。
これが間違った選択だったとしても、あたしは後悔しない。
† U章 破壊と平和-ネメシスの石- †
どうか無事でありますように――大切な仲間よ。
そしてどうかもう一度、もう一度だけ。
無垢なあたしを信じて下さい。…最愛の仲間達。
「――チェックメイト」
――Fennel
「んー…。――力尽くでも奪う。かな?」
――licorice Dorit
「……勿論だよ。君達には話そうと思っていたんだ」
――Regulo Ninegross
「あれは、人が持ってはいけない‘力’よ」
――Neon Strategy
新たな敵の来訪。新たな仲間の加入。
そして――…
「お願い、話して。…あたし達はセルシアの口から‘真実’が聴きたい」
「…イヴ達にはちゃんと話すよ。10年前のネメシスの石強奪事件の――裏側を」
「…それが赤のネメシス-ファイア・ドゥーア-と黒のネメシス-ブラック・ドゥーバ-」
――明かされる――
10年前の事件、当事者の秘密。
† V章 忘れられた禁忌-タブー- †
黒のネメシス、赤のネメシス。
盗まれた2つの宝石による悲劇が、痛みの中で確かにあたし達を崩壊に向かい、歩かせ始めた――。
「そうよね?当事者さん??」
「俺の問いに答えろ。何でお前がそれを知ってる!!」
明かされる‘嘘’と本当の‘真実’。
「…信じ、らんない……。…何で言ってくれなかったのよ……」
「…ごめん……」
「生きているって期待して兄さんを探し続けたあたしを見て、ずっと笑ってた?」
「違っ……」
「もうあんた何か信じない!!!最低!!!」
偽り、嘘、偽善、暴落、崩壊。
連鎖し崩れ落ちる信頼の中で、私たちは確かに涙を視る。
「――ねえお願い、立って。神殿に向かわないと」
「……もう、無理…」
破壊と痛みの中で、
あたし達は、何度涙を流しただろう?
† W章 神々の怒り-ディバイト- †
――嘘と謀略に見舞われた世界の中で、あたし達は自分と仲間を信じて戦う。
10年前。彼等が起こした惨劇に終わりを告げる為。
「どこまで知ってる?」
「もう、全部知ってます」
「大人しく認めたらどうですか?」
「君達は本当に惜しい人材だ…。
――そうだ。BLACK SHINEを裏で操ってるのは私だよ」
誰が一番辛いんだろう。誰が一番悲しいんだろう。
誰が一番…苦しいんだろう。
「…どうしても、分かってくれないのね」
「分かるも糞もねえ、コイツが全部悪い」
「……あんたが其処まで分からず屋だなんて思わなかった!!」
‘裏切り’と‘美徳’。
‘彼‘は憎しみと汚物と紅に塗れた嘘の正義を振り翳す。
それは、この醜い世界で唯一愛した‘彼女’への戒めと愛憎の唄。
「……後悔、しないんだな?」
「冗談じゃない。これがあたしの中でのシナリオだった」
「……嘘って言えよ…!!」
――そう、これは‘償う者’と‘憎む者’の鎮魂歌(レクイエム)。
† X章 宴の舞姫-ライラット- †
あの時あたしはやっと本当の痛みを知った。
けれど、貴方の方がもっと昔からこの痛みを知っていたのだろうね。
救う事も、気付く事も出来なかった。
――ごめんね。
まだ、届くかな。
「――アンタに指図される覚え何て無い」
「何処の誰だか知らないけど……本気で姑息な手を使ってくるのね」
――彼女の‘懺悔’
「やっぱりあんたがBLACK SHINEリーダーだったのね」
「そうなれば――本当に‘世界の崩壊’となる」
――野望の‘復活’
「それは罪の恋歌――。‘彼女’と‘彼’が犯した禁忌の話」
「罰を下されるのはセルシアじゃないよ…。……あたし、なの」
――罪と罰の‘過去’
「ゲリオン・テリア。――あの塔の最上階に、答えが有る」
「行くわ。…もう時間が無いんだから」
――対抗手段を探す‘旅’
辿り着いた結末で、
あたし達は笑っているのかな。
† Y章 混沌に堕ちる詩-リスティニア- †
――あたし達が成長した事って何だろう――
「私はずっと臆病だった。自分に自信がなくて、全部見てるだけだったの。
けれどそれは駄目だって事、気付いたよ。
…みんなに会えたからだよね。だから、ありがとう――」
それはきっと、本当の‘勇気’を見出したこと。
「俺はずっと逃げてた。目の前の事実、汚物と贓物の過去。そして―――俺自身から。
…ホントは今も今で一杯一杯だし、結構しんどいけどさ。
……けど、何でか前の俺に戻りたいとは思わねえんだわ」
それはきっと、本当の‘強さ’を思い出したこと。
「あたしはずっと迷ってた。言えない言葉も伝えれない気持ちも多かった。
けれど変わりたいとも思ってなかった。それがあたし何だとずっと思ってたから。
…あたしが変わるキッカケをくれたのは、あんた達よ?」
それはきっと、本当の‘優しさ’に触れたこと。
「俺はずっと諦めてた。何も変わる筈がない。過去なんて変えれない。
…そうやって何時も過去に囚われて、自分と、相手の全てを拒絶してた。
過去は確かに変えれないけれど、大切なのはそれからの未来――。教えてくれたのは、みんなだぜ」
それはきっと、本当の‘償い’に気付いたこと。
「私も、ずっと絶望してた。
こんな広い世界じゃ、私一人が何を言ったって何も変わらないって、何もかも投げやりだった。
…自分から動かないと変えれないって事に気づけたのは、きっと皆のお蔭」
それはきっと、本当の‘希望’を見つけたこと。
「そうだなあ…。俺もみんなと一緒。ずっと馬鹿だった。
大切なものも見抜けずに、自分を守るのが精一杯だった。
けれどお互いを支えあう事の大切さと嬉しさに気づいたんだ。…全部みんなのお陰だな」
それはきっと、本当の‘守る’意味を知ったこと。
「今までずっと同じところで立ち止まってた。自分と向き合うのを恐れて、誰かに縋っていた。
…無垢だった頃のあたしは、他なんて本当は如何でも良かったのよ。
此処まで来てやっと気付けた。あたし自身と向き合う事、誰かと向き合う事。全てを受け入れる‘決意’――。
…みんな、本当にありがとう」
それはきっと、最高の‘仲間’に出会えたこと。
私達がそれぞれ成長した事を胸に、あたし達は挑む。
最後の敵に――大きな壁に。
「――信じてる。貴方達の事。だから、きっと…」
「俺が居なくても――もう、大丈夫だよな…?」
「ごめんね、ありがとう……」
「――悪い。約束、護れなかった」
大切な仲間達へ。
此処まで着いて来てくれて、本当に有難う。
後は、私がケリを着けるから。
今は――休んでいて?
金色に輝く宿り木の魂は、煌めく聖水の加護を受け‘救い’の心具を産み落とす
「……話を、しにきたの」
深淵に咲く荒野の祈りは、償いと懺悔の意思を決し‘裁き’の心具を産み落とす
「…大丈夫だよ」
混沌に還る沈黙の詩は、世界の慈悲なる希望を持ち‘願い’の心具を産み落とす
「平気です、あたしは。もう独りじゃないから」
絶望を平伏させる七色の宴は、望みと希望の天秤を握り‘弔い’の心具を産み落とす
「…はは。そりゃ俺もだ」
言霊を紡ぐ永遠の光は、汝と我等を優しく包む世界の光となり‘信愛’の心具を産み落とす
「‘嫌い’だからじゃなくて、‘好き’だから。…嫌われたくなかったの」
夕闇を飲み込む王者の力は、真成る罪人に制裁を与える‘導き’の心具を産み落とす
「もし、帰ってこれたら。――ただいまって、言わせて欲しい」
そして世界は今歌い賜らん。
救い、裁き、願い、弔い、信愛、導き、全てを受け継いだ新たな心具は此処に生まれ、そして
「私に出来るの?」
私達7人の身体と心を捧げる事により、全ての醜悪を封じ世界に色が戻る
―――今はもう、怖くないよ?―――
† 最終章 夜を乗り越える力-シャイニング・ドライヴ- †
もし、この長い長い夜が明けたのなら。
もう一度あの場所で――…
また、笑い合おうね。
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